DRBFMのやり方

事前準備

[1] 製品を構成する部品の中で、設計変更した部品や新規部品について記載します。

[2] 記載した部品が果たす機能を記載します。   (部品間での相互の役割も含めて考えます。)

[3] 変更点を記載します。   問題は変更箇所に生じやすいため、変更点をもれなくあげます。

[4] 設計をする際に、どのようなことを心配して設計したかを記入します。   また、お客さんが使用する環境や状態を理解して、   支障をきたす恐れのある項目を明確にします。

[5] 変更点に着目して、心配はどのような場合に生じるか、   その原因と要因を具体的に記述します。

[6] 問題が発生する頻度を 大、中、小などの基準を設定し記載します。

[7] 問題が生じることで、お客様へどのような影響があるのかを明確にします。

[8] お客様への影響度を、大、中、小などの基準を設定し、大きな問題を明確にします。

[9] 心配点を取り除くために、設計上遵守すべき基準、過去の失敗などから   設計に反映した項目を明記します。設計ですべて対応できない場合、その項目も明確にします。

実施(ディスカッション)

[10] 設計、生産、企画、品質、評価、CSなどのメンバーを集め、設計審査を行います。  設計者をバックアップする気持ちで、創造力豊かに、変更に関わる他の心配点はないか、   意見を出し合いましょう。   (設計者自ら作成したベースのDRBFM[1]~[9]までの視点とは異なる角度から、    みんなで問題点を見つけ出します。)

 ※意見をだすために必要な書類(仕様、図面、お客様要求、類似機種のクレーム情報など)   を事前に準備して、設計審査にしましょう。

[11] 変更によって、心配が生じる要因について、追加で具体的に記載します。    心配が生じる要因は、ひとつだけでなく、複数の要因によって引き起こされる    可能性もあります。

[12] DRBFMにより抽出された他の心配点と要因が、    お客様にどのような影響をあたえるかを明確にします。

[13] DRBFMで抽出された心配点の優先度をA、B、Cなどの基準でランク付けし、    対応優先度を明確にします。

[14] 心配点を取り除くために実施した設計の妥当性を確認し、    追加で検討する必要のある項目や、対応できていない項目を明確にします。

[15] 想定される心配点とその要因に対して、設計で改善対応すべき項目を明らかにします。

[16] 設計対策として反映すべき場合の改善期限を明確にします。

[17] だれが設計改善を、責任をもって担当するのかを明記します。

[18] 想定される問題の要因に対して、評価で対応すべき項目を記載します。    心配点に応じた要因から、信頼性試験項目などの評価項目を抽出し、    試験により、設計の妥当性を検証します。

[19] 評価を実施する場合の期限を明確にします。    信頼性試験の場合、長期にわたる試験時間が必要なことも多く、    DRBFMを開発早期の段階から実施し、計画的に評価を実施することが求められます。

[20] だれが評価を、責任をもって担当するのかを明記します。

[21] 想定される心配点とその要因に対して、製造工程で対応すべき項目を記載します。    材料の管理において、劣化しないような現場での管理や静電気に弱い電子部品など    の取扱管理など、工程で注意すべき項目を明確にしましょう。    設計がよくても取扱上の簡単な問題で、製品品質が低下しないように、    設計に関わる情報をしっかり後工程に伝えるために重要となります。

[22] 工程対策を実施する場合の期限を明確にします。

[23] だれが工程改善を、責任をもって担当するのかを明記します。

[24] 設計・評価・工程へ反映すべき項目の改善活動が実際に実施されたかを確認し、    対応の進捗状況を管理します。

   改善日付や「完了」などの状況を記載し、    担当者が責任をもって改善したかを確認しましょう。


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