原子

  • 原子
    • 原子は、原子核とその周りを回っている電子から構成される
    • 原子番号 = 陽子の数
    • 陽子の数 = 電子の数
    • 質量数 = 陽子の数 + 中性子の数
    • 原子の表し方
      • 左上に質量数、左下に原子番号
  • 中性子
    • 原子核を構成する電気的に中性の粒子で、質量は陽子とほぼ同じ
  • 同位体
    • 原子番号が同じ(すなわち陽子の数は同じ)で、質量数(中性子の数)が異なる元素
    • 化学的性質は同じだが、物理的性質が異なる
    • 例)水素と重水素
  • 同素体
    • 同じ元素からなる単体で、反応性などの化学的性質や、原子の配列や結合様式などの物理的性質が異なる
    • 陽子数や中性子数は全く同じ
    • 例)酸素とオゾン、ダイヤモンドと黒鉛
  • 酸化数
    • その原子の電子数が基準状態よりも多いか少ないかを表した数値
  • 酸化数の求め方と計算のルール
    • 単体のままの状態における酸化数は 0
    • 化合物中に含まれる酸素原子の酸化数は -2
    • 化合物中に含まれる水素原子の酸化数は +1
    • 化合物中に含まれる各原子の酸化数の総和した値は 0
    • イオンに含まれる各原子の酸化数の総和した値は、イオンの価数に等しい
    • 化合物中に含まれるアルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化数はそれぞれ +1, +2
    • 例外があるので、それは個別に覚える ... 技術士の試験には出ないだろう(と思われる)

熱化学方程式

  • 化学反応式
    • 化学反応による反応物と生成物の変化を表すもの
    • 右辺と左辺を「→」でつなぐ
    • 右辺と左辺の原子(分子、イオン)の数を同じに揃えなければならない
    • 分数や小数は用いない
  • 熱化学方程式
    • 化学反応による反応物と生成物の変化と共に、熱量の変化を表すもの
    • 右辺と左辺を「=」で結ぶ
    • 一般に 1mol での反応を示すもの
    • 発生すする熱量については、発熱反応は「+」、吸熱反応は「-」として左辺の端に付ける
    • 物質の状態を示すために、以下のように付記する
      • 気体:(気)または (g)
      • 液体:(液)または (l)
      • 固体:(固)または (s)
  • ルシャトリエの原理
    • 別名、平衡移動の原理
    • 平衡状態にある可逆反応の条件を変化させるとその変化を和らげる方向に平衡が移動する
  • 温度変化
    • 温度を上げると、吸熱反応の方向に平衡は移動
  • 圧力変化
    • 圧力を上げると、気体分子の数が減る方向に平衡は移動
  • 触媒の追加
    • 触媒を加えると、「正反応と逆反応のスピードがともにUP」する
    • スピードが上がるだけで「どちらかに平衡が移動することはない」
  • 反応に関与しない物質を加えた場合
    • 圧力一定で希ガスを加える ... 体積が増加したということは、「体積に対する気体の量が少なくなった」と考えることができるので、この反応は、気体分子を増やす方向つまり左方向に反応が進む。
    • 体積一定で希ガスを加える ... ”何も起きていない”ので、当然平衡の移動も起こらない
  • 結合エネルギー

金属材料

  • 金属材料の特性
    • 密度 ... 銅 > 鉄 > アルミ
    • 電気抵抗率 ... 鉄 > アルミ > 銅
    • 融点 ... 鉄 > 銅 > アルミ
  • 自由電子
    • 金属の塑性は、金属原子間の自由電子の存在によるもの
    • 金属の電気伝導率は、高温になるほど低くなる(高温下では自由電子の運動が激しくなるので)
    • 金属の熱伝導は、格子振動(フォノン)よりも自由電子によってより効率的に行われる
  • 不動態皮膜
    • 金属の表面に生じる酸化皮膜(不動態皮膜)が金属を腐食から守っている
    • 不動態金属
      • 不動態皮膜を生じる金属
      • ステンレス、アルミニウム、クロム、チタンなど
  • 疲労破壊
    • 材料が長期間に渡って継続的に応力を受けることで材料の強度が低下する現象
    • 繰り返し負荷により、最終的には破断に至る
  • 脆性(ぜいせい)破壊
    • 破壊に至るまでにほとんど塑性変形を伴わずにパキっと割れてしまうイメージ
  • 延性破壊
    • 大きく変形した後、くびれを伴って破断すること
  • 腐食
    • 乾食 ... 空気や反応生成ガス、燃焼ガスなどのガス中に生じる
    • 浸食 ... 水などの液体で生じる
    • 応力腐食割れ ... 腐食作用と引張応力が重なった現象

強度や破壊

  • 結晶粒径が小さくなるほど,金属の降伏応力は【大きく】なる。
  • 原子間の結合の強さから予想されるアルミナの理論強度は数十GPaに及ぶが,実際の焼結体の強度は【欠陥】の存在のため,それよりもはるかに小さい。
  • 破壊力学の進歩のきっかけとなったリバティ船の沈没,ジェット旅客機コメット号の墜落は,それぞれ溶接部の【脆性破壊】、窓の角からの【疲労破壊】が原因とされている。

変形

  • 室温下では、変形が進むにつれて格子欠陥が増加し、加工硬化していく
  • 加工硬化した金属を加熱すると、増加した格子欠陥が減少し、加工前の強度に近付く
  • 増加した格子欠陥の減少を目的とした熱処理を「焼きなまし」という
  • 金属が比較的小さい引張応力を受ける場合,応力(σ)とひずみ(ε)は次の式で表されるように比例関係にある。
    σ=Eε
  • これは【フック】の法則として知られており,比例定数Eを【ヤング率】と呼ぶ。常温での【ヤング率】は,マグネシウムで【45】GPa,タングステンで【407】GPaである。温度が高くなると【ヤング率】は【小さく】なる。

電子セラミックス

  • チタン酸バリウム系のセラミックスは高い【比誘電率】を持ち,コンデンサとして使用されている。
  • 温度制御に用いられるサーミスタは,温度によってセラミックスの【電気抵抗】が変化する 性質を利用している。
  • 外部からひずみを加えると電圧が発生するセラミックスを【圧電体】セラミックスと呼び,着火装置や圧力センサとして使用されている。
  • 電圧によって【電気抵抗】が大幅に変わるセラミックスはバリスタとして利用され,異常電圧から回路を守るために有用である。

材料の力学特性試験

  • 材料の弾型性挙動を,一軸引張試験機を用いて測定したとき,試験機から一次的に計測できるものは荷重と変位である。荷重を【変形前】の試験片平行部の断面積で除すことで【公称応力】が得られ,変位を【変形前】の試験片平行部の長さで除すことで【公称ひずみ】が得られる。【公称応力】−【公称ひずみ】曲線において,試験開始の初期に現れる直線領域を【弾性】変形領域と呼ぶ。

DNA・アミノ酸

  • DNAの構成要素
    • 塩基
      • アデニン (A)
      • チミン (T)
      • グアニン (G)
      • シトシン (C)
    • リン酸
  • ヌクレオチド
    • 糖、塩基、リン酸が結合した最小単位
  • ポリヌクレオチド鎖
    • ヌクレオチドがホスホジエステル結合によってつながったもの
  • DNAの構造
    • 2本のポリヌクレオチド鎖が塩基の部分で水素結合した2本鎖になっている
    • この結合は時計回りの二重らせん構造をしている
  • コドン
    • 塩基3つの配列のこと
    • アミノ酸は、3つの塩基を読み取ることでタンパク質を作る
    • コドンのほとんどは20種類のアミノ酸に振り分けられ、1種類のアミノ酸に対していくつものコドンが存在している
  • 相補性
    • アデニン (A) - チミン (T)
    • グアニン (G) - シトシン (C)
  • 一部の特殊なものを除き,天然のタンパク質を加水分解して得られるアミノ酸は【20】種類である。アミノ酸のα−炭素原子には,アミノ基と【カルボキシ基】、そしてアミノ酸の種類によって異なるR基が結合している。R基に脂肪族炭化水素鎖や芳香族炭化水素鎖を持つロイシンやフェニルアラニンは【疎水】性アミノ酸である。グリシン以外のアミノ酸には光学異性体が存在するが,天然に主に存在するものは【L体】である。

DNAの変性

  • DNA二重らせんの2本の鎖は,相補的塩基対間の【水素結合】によって形成されているが,熱や強アルカリで処理すると,変性して一本鎖となる。しかし,それぞれの鎖の基本構造を形成している【ヌクレオチド】間の【ホスホジエステル結合】は壊れない。DNA分子の半分が変性する温度を融解温度といい,グアニンと【シトシン】の含量が多いほど高くなる。熱変性したDNAをゆっくり冷却すると再び二重らせん構造に戻る。

生物や細胞の化学組成

  • 細胞を構成する総原子数の99%を主要4元素(水素,酸素,窒素,炭素)が占める。
  • 元素の組成比はすべての生物で同様で,生物体中の総原子数の60%以上が水素原子である。
  • 水は細菌細胞の質量の約70%を占める。
  • 細胞内の主な有機小分子は,糖,アミノ酸,脂肪酸,ヌクレオチドである。
  • ヌクレオチドは核酸の構成単位である。

クローン

  • 植物の場合【植物ホルモン】であるオーキシン及びサイトカイニンを高濃度に含む培地で,根や葉の一部を培養すると【カルス】と呼ばれる不定形の未分化な細胞塊が得られる。次に、【植物ホルモン】の組成を変えて【カルス】を培養すると再分化し,元の植物と同じ遺伝情報をもっクローンが得られる。 一方,ほ乳類の場合,植物のように分化した細胞の培養を行うだけでは個体をつくることはできない。あらかじめ【核】を除去した【未受精卵】に体細胞から取り出した【核】を移植して培養した後,母胎に入れることによってクローンを作成する。このようにしてつくられたクローンを体細胞クローンと呼ぶ。

生体膜

  • 生体膜の構成要素の1つは脂質である。長い炭化水素鎖を持つカルボン酸である脂肪酸は,脂質の主成分であり、【エステル】体の形で脂質中に存在している。生体膜に用いられる炭素数12以上の飽和脂肪酸の場合,炭素鎖が長い方が,融点が【高い】。細菌の培養温度を20℃から30℃に上昇させると,細菌は環境に応答して,膜脂質を合成する成分として【長鎖脂肪酸】の割合が増える場合がある。同じ炭素数でも炭素鎖中に不飽和結合が存在する脂肪酸は,飽和結合のみの脂肪酸と比べて融点が【低い】。不飽和結合を有する脂質を含む生体膜は,飽和結合のみの脂質で構成された生体膜よりも流動性が【増す】。そこで,細菌Eの培養温度を上昇させた場合,生体膜の流動性を保つため,膜脂質の成分として【飽和脂肪酸】が増加する場合がある。

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Last-modified: 2017-10-07 (土) 16:44:29 (2415d)