SAN (Storage Area Network) †SANは通常のイーサネットで構築されたLANとは別に、ストレージ専用のネットワークを構築する仕組み。基本的な構成としては、シリアルSCSIのファイバチャネルで接続するFC-SANと、SCSIの命令体系をIPにマッピングするiSCSIを利用することで、イーサネット上でブロック単位のデータをやり取りすることができるIP-SANに大別できる。ファイバチャネルをベースにIPネットワークを構築するFCIP(Fiber Channel over IP)やiFCP(Internet Fiber Channel Protocol)などを利用することでIP-SANを実現することも可能だ。 Fibre Channel †コンピュータと周辺機器を結ぶためのデータ転送方式の一つ。主に、高い性能が必要なサーバで、コンピュータ本体と外部記憶装置を接続するのに利用されている。機器の接続には同軸ケーブルか光ファイバーを用い、機器間の最大距離は光ファイバーの場合で10km、同軸ケーブルの場合で30mである。最大転送速度は同軸ケーブルの場合で133Mbps、光ファイバーの場合では1.0625Gbpsと非常に高速。1台のコンピュータに最大125台の機器を接続することができる。ANSI(アメリカ規格協会)のSCSI-3規格の一部として採用されている。 Fibre Channel Switch †SANの中核となる装置であり、各サーバやストレージ、テープ装置を接続する際に使用します。このファイバ・チャネル・スイッチの存在が、SANの柔軟な拡張性を実現しているのです。また、単に拡張性をもたらすだけではなく、ネーム・サーバ機能やルーティング機能なども提供します。そのほか、デバイスのグループ分けを行ってアクセス制限を行うゾーニング機能やエラーの監視機能、フレームのフィルタリング機能など、数多くのインテリジェントな機能を有しています。これらの機能を利用することにより、SANの管理負荷を軽減し、SANを効果的に運用できるようになります。 HBA (Host Bus Adapter) †従来から利用している各種サーバーをSANに接続させるためのボード。PCIバスタイプのものが主流で、通信速度は4Gbpsのものが提供されており、将来的には8Gbpsまでの拡張が予定されている。サーバーのOSから見ると、HBAはSCSIボードと同じように認識されるが、フロー制御やプロトコルの変換など、ハードウエア上で処理するものが多いため、従来のNIC(Network Interface Card)よりも複雑な処理を実現している。そのため、サーバーのCPU負荷を軽くすることができ、高速なデータ伝送が可能となる。 リンク集 † |